近況

ここ数日ノースリーブを心地よいと感じるくらいの夏らしい日が続いている。
今年の夏は全体的に寒くてセーターを手放せない日々が続いていたので嬉しい。
そんなこんなで調子にのって三十路に突入したことも忘れ、帽子もかぶらずシャツも羽織らないままガーデンの草抜きなどをしてしまった。あとが恐い。というか、ここ数年そばかすの数が目に見えて増えつつあるのだけれど、そばかすを可愛らしいと思ってもらえるのはやっぱり10代か20代の初めくらいまでだと思うわけで、やっぱり多少はそばかす対策などもしようかな、と思いつつ、多分なにもせずにそばかすおばさんになるんだろうな... そのへんの不精さをどうにかしたい。

ところでこちらでアドバイザーをしてくれているJが6月末に福岡を訪ねる機会があった。ポスコロ文学を専門としている人で、アジア美術館に行ってみたいからと、韓国での学会の前に一日寄ることにしたとのことだった。それでせっかくだからおもしろい所があったら教えてほしい、と言われ、その時ちょうどやっていた知り合い(NYCでパフォーマンスしたS氏)の展覧会他、福岡でアジア関係のものが見られるギャラリーなどの情報をEメールで知らせた。S氏の展覧会をやっていたギャラリーがへんぴな場所にあることもあって、一応S氏とギャラリーのオーナーM氏にもメールで連絡し、何日頃にこういう感じの人が訪ねてくる/電話で道順を問い合わせてくるかもしれない云々、ということを伝えておいた。そうした所、S氏がわざわざ都合を付けて教授のために案内役をかってでてくれたばかりか、アジ美のキュレイターのK氏等にも連絡をとっていろいろと連れ回ってくれた。しかも次の日の朝、見送りにまで来てくれたという。そういったことは全部後になってJから聞いたのだけれど、「あなたの知り合いというだけで見ず知らずの私にあそこまでしてくれるなんて、本当に感激した」という教授以上に私が驚いた。そして「この人とこの人とこの人からことづけを頼まれてねー」というJの言葉を聞きながら(どの人ももう何年も連絡を取っていない人たちだった)福岡で過ごした7年間という時間が自分にもたらしてくれたものについていろいろと考えた。
ふるさと意識のようなものとはまた別なのだけれど、何かをする基盤が整っているという意味で福岡は私にとってやっぱり特別な場所なのだと思う。居心地の良い場所があって、何かをしようという時、そのために場所や時間やアイデアを提供あるいはシェアしてくれる人たちがいる。もちろんここでだってそういう場所を作っていくことはできるのだろうけれど、そういう場所ができるためには人同士のネットワークやある程度の文化的な土壌といったものが必要なのであって、そういうものがぴったりと合う機会というのはそんなにはない。
ビザの関係上日本に帰ることが義務づけられている身としては、帰るとしたらどこに帰るか、ということをそれなりに考えたりもするわけだけれど、仕事があるかどうかよりそこで何ができるか、ということを重視する場合、やっぱり福岡ほど条件が整っているところは今の私にはないんじゃないかな、という気がする。まぁ、その分しがらみも多いわけですが...

posted by f at 2004/08/11 23:52
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