雨の日は、発ガンの可能性におびえつつマックのフライドポテトを

お金が...

知的な人に弱いです。
正確にいうと、知的で骨っぽいすっきり系の顔の人に弱いです。
今授業を取っている倫理学の教授が、非常にかっこよくて参っています。
若々しく、笑顔が可愛く(えくぼがあるの)、そして、切りに行く暇がなくて...って感じに伸びた髪。

哲学科の教授陣の平均年齢ってやっぱり結構高めだと思うんですよ。理系みたいにストレートに9年で学位取ってる人ばっかりじゃないし。そんな中、PhD取り立てで、かっこよくて微妙に性格が歪んでいる若手教授っていうのはかなり貴重です。ちょっと歪んでいるってとこがポイントですね、うん。インモラルな倫理学者とか、大好きです(それは自分のこと)。あー、マリッジ・リングがまぶしいなぁ。


ところで我が家はここの所ずっと鍵が壊れていたのですよ。
分解してみたらそれっきり元に戻らなくなっちゃっただけなのですが。
なんかですね、部品の一部が完全に粉々になっていて、それなくしてはドアノブをもとの位置に取り付けられないような感じだったのですね。
で、しょうがないから私、ドアの所にぽっかり穴が開いたまま生活していたのです(ドアノブの部分が空洞なわけですね)。

鍵が壊れているといっても、あるべき場所に鍵穴とかドアノブがついた状態で壊れてくれれば、実際壊れているかどうか見ただけでは分からないと思うんですけど、ドアに思いっきり穴が開いていたら、それはもぅ隠しようがないってなもんで、
で、板でも打ち付けようかなぁとか思ったのですが、面倒なので紙をテープで...
しょぼい...
自分が出入りする時は、テープを剥いで穴に手をつっこんでドアを開ける...と。
怪しい...
よく今まで泥棒にも入られず、寝込みも襲われずきたものです。

そんな状態で1週間以上も生活していたわけですが、やっと管理人に電話して、修理の人に来てもらえるようお願いしました。修理にきてくれたおじちゃんは、なんかすごいひとのイイおじちゃんでした(朝の8時にやってきたという点ではマイナス)。
「入居前に鍵が壊れそうなのに気付かなくてゴメンね」って。
わー、こんな謙虚な言葉をアメリカ人が口にするなんて!
ちょっと感激しました。

あーでも、まぁ、なんていうか、普通にオッチャンって感じでもありました。何をもってオッチャン度を判定するか、微妙な所ですけど。

「よかった、修理して貰えて。」って言ったら、
「そうだよね。鍵のことなんて女の子だし分からないものね」って。
女の子は日曜大工とかしないと思っているのだね。
ま、いいけど。うちにはドライバーどころかエレクトリックドリルだってあるのよ、なんて思ったり。

「大学生?」って聞かれたので、
「大学院生です」って言ったら。
「最近はみんな大学院まで行くよねぇ。いやぁ、お父さんにお金出して貰っているんだから、がんばって勉強しないとだよ」
って、いや、もうさすがにこの歳になってそれはないし...と思ったり。
かくいう彼の息子は私立大のロースクールに行っていて、すごいお金がかかるらしい。
息子の学費を払う為に、朝っぱらからうちにやってきて鍵を修理してくれているんだ...と思うとちょっとだけ泣けた。いいお父さんだなぁ。

でも日本にいる時から思っていたけど、
大学院生の地位って...低いよね...
あー、早く人間になりたいって感じ。
大学院に行くっていう選択は、就職するという選択に匹敵するものであって、大学院での研究は仕事という意識を持っている人って多いと思うんだけど、周りから見たら「いつまでも親のスネかじりやがって」って感じだし... 「朝10時まで寝てるのー、羨ましい!」って、それは朝の6時までペーパー書いている事実を知って言っているのかね、とかね。徹夜だって当たり前だし、その辺のワーカホリックな社会人の生活と全然変わらないよ!

この前、芸大出の人と話していて、
アーティストっていう選択は、ちょっとやっぱり頭悪くないとっていうか、どっかちょっと狂ってないとできない選択な気がする...って。それって文系研究者にもちょっとあてはまるかな...とか思ったり。

というのも、普通に頭のいい人っていうのは、早い段階で「やば、こんなことやってらんないよ。」って気付くと思うんですね。どんなにアートがスキでも、研究がスキでも、やっぱりそれを続けるにはそれなりのリスクが伴うし時間もかかるし。だから頭のいい人っていうのは、適当な所で自分のスキなものと生きていく手段としての仕事との折り合いをつけていく方法を自然に修得していく、と。とりあえずちゃんと就職して、社会人として仕事もして、で、別な部分でアート活動は続ける...みたいな感じで。文系出身者にしても、とりあえず就職して、趣味として本とか専門書とか読みまくるとかね。

で、ちょっと出遅れてというか、そういうことに気付くのが遅れた人が大学院とか行っちゃう。もっと勉強したい、もっと制作したい、なんていうシンプルな向上心を持って研究者とかアーティストとかを本気で目指しちゃう。で、大学院生活の途中で「もしかして自分はすごいとんでもない選択をしちゃったんじゃないだろうか...」とか思って落ち込むわけです。
でも「もう今さら...」とかいう気持ちもあるし、やっぱりやりたいことをやるべきだ、とかいう意地もあるし、多少の自尊心みたいなのもあるし、そうやって徐々に別の人生を選択する可能性がなくなっていくわけで...
最終的に、国家公務員試験を受けることのできない年齢までなって、「あぁ、もぅ戻れないのだな...」なんてしみじみと実感するという。

わー...書いてて落ち込んできた...
いや、楽しい...楽しいですよ。幸せです。部屋に隠って本を読んだり書いたりするのが仕事だなんて、天職だなぁと思います(一抹の不安を抱えつつ)。 

posted by f at 2002/11/10 15:36
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