自由であること、自由になること、自由を求めること

髪きったー。

20年ぶりぐらいに背中にとどくくらいにまで伸ばしてみたんだけど(というか伸ばしっぱなしだったんだけど)、とうとうがまんできなくなって切ってみました。
夜中の3時に。自分で。
というわけでかなりガタガタ。
今日一日結んでごまかしてみたけど...
背中に届くくらいまで伸ばした状態だと、おちついたフワフワヘアに見えるのだけれど、肩ぐらいまでだと単にピンピンはねまくりな小学生ヘアって感じ。
あーでも頭が軽いー(中身も...)。


引っ越すとまず近所の古本屋めぐりをします。学部生時代割とよく通っていたのは方丈書林という古本屋さんでした。いかにも古書好きといった感じのおじちゃんが独り、奥の方に座っていて、狭い店内にはほんのりとカップラーメンと煙草の香り。ちなみに煙草の銘柄は峰。

本は文庫とまんがが全体の半分ぐらい。あとは小説、哲学書、現代思想、社会学、詩、文学書、画集などなど。なんていうんだろう、澁澤系のものとかが割と多かったり。あとはまぁ、土地柄建築とかデザイン系のものなどもちらほら。エロ本を艶本と呼ぶ所に歴史を感じてみたり。

店内に流れているのはもちろんジャズで、壁にはモンクのLPなんかが。

朝方は二日酔いで無口。夕方ぐらいになると急に元気になってお客さんとコミュニケーションしだしたり。中上健次とか、こっそり取っておいてくれて、会計の時に、「これもあるけど」なんて。ぼそっと、奥の方から。

当時つきあっていた人にタルコフスキーの日記を買ってもらったのもここ。昔のヨーロッパ映画やロシア映画をビデオに録画してもらったりも。「お得意さんは一本300円でいいよ」って。180分テープを5本パックで買うこととか、多分もうない。

そこから自転車で20分か30分走った所には雑葉(ザッパ)という古本屋さんがあって。こっちは古めの漫画や音楽関係のものがいろいろ揃っていたんだけど、本棚の一角に並んでいる現代思想関係の本の選択が方丈書林にすごい似ている。と、思って聞いてみると兄弟だった。ありそうでなかなかない偶然。兄弟そろって古本屋っていうのと、兄弟そろって哲学者っていうのはどっちがいいのかなー、親としては...とか思ったり。

方丈書林のおじちゃんは、二年前のクリスマスに亡くなりました。飲んで帰る途中に事故にあわれて。飲み屋にジャケットを忘れてきていたので、年が明けるまで身元が分からないままだったとか。しばらくは弟さんがお店を引き継いでいたのだけれど、結局は閉店ということに。

というわけで、方丈書林も雑葉も、今ではもう残っていません。いや、正確に言うと雑葉は残っているんですけど。露天として。天神(福岡の商業地区?)辺りの路上(多分コアの前、あの、すて猫とか犬とかの引き取り手を探している怪し気な団体が出没する、あの辺)で本をうっている人がいたら雑葉の店主かもしれません。応援してあげて下さい。

posted by f at 2003/02/15 15:47
trackback URL:http://babycorn.freeshell.org/mt-tb.cgi/105
trackback pings
comments
コメントを書く

name:
email:
url:

remember me? yes no
comment:
 
categories
recent entries
recent comments
search
サイト内検索

archives